教えたい事と、知りたいこと

教えたい事と、知りたいこと。そして、訴えたい事と、聞きたいことは違う。しかも、その双方の価値観は絶対的に相反している。

当たり前の話しなんですけどね...言葉にするとけっこうサマになるものですね...そんな事を実際に学ぶことになりました。

特にインターネットコミュニティーの場合、一方的に教えたい、と思う人が意外と多いものです。知りたい、と言う人たちはあまり書き込みませんから、結果的にアクティブユーザーの中では、多数派になるのかも知れません。少なくとも目的も無く、知りたいと思う人はいないでしょうから、その知りたい人との、情報の価値観も全く異なるわけです。それに加え、一方的に訴えたい人はもっと多く、それを聞きたいと思っている人よりも絶対的に多いように感じます。

要するにコミュニティーには、場面に応じたこう言ったレベルが存在していて、刻一刻とレベルが変化している、といえます。なので、発言者、質問者、回答者は、それぞれそのレベルを読んで発言しないと、失言となったり、その発言により会話が途切れたりしてしまいます。

そう、合コンに参加しても、話しの内容についていけず、輪に入れない不器用な人が、突然「大様ゲームやるぞー」と言っているのと同じです。KYなんです、SKYなんです。

ですが、それがインターネットのコミュニティーの場合、参加人員が多い、多種多様である、と言う面から、突然「王様ゲーム」が成り立ってしまう場合がある、と言う事なんです。
一種、2Ch的ノリと言うのは、それに近いのかも知れませんが、それでもコミュニティーは存在していて、成り立っているわけですから、ある意味、僕がスレ建人となったスレッドは、あまりにも統制が有りすぎるとでも言え、とても珍しい存在だったように思います。

ですが、反面、僕は多くの善意が集まった結果のスレッドが、総意であればそれで良い、と言うスタンスを取らざるを得ませんでした。スレ建人となってから、しばらくして、僕は僕自身の意見を言う場を失ったに近く、しかも苦言など口が裂けても出せない状態に追い込まれた訳です。まぁ、それがどうした、と言う事ですが...基本的に、苦言など言わなければそれで済む訳ですが、総意でありかつ間違いでは無いとは言え、真実ではない情報に荷担するのも、自分が許せませんので、スレッドの流れを間違いの無いようにじっと見ているくらいしか、僕にはすることが無くなったとも言えます。要するに、知りたい人が、一方的に教えたい人によって丸め込まれる事が無ければ良い、と言うスタンスかも知れません。

しかし、困った事が起きる訳です。真実であっても、それは本当に明らかにしてしまって良いのか、と思われる話題になった場合です。終焉に近づいた頃、スレ建人として、この最も困難と思われる状態に追い込まれる事になりました。
確かに、真実であろうと、僕も思える内容なのですが、それを知ったユーザー、オーナーの悲しみや憤りを思うと、その事実を確実に、かつ説得力を持って語られて良いのか、と言う事です。これが、本質的に人道から外れる行為であったり、法規の乗っ取っていない行為であれば、明らかにし、弾劾すべきと思うのですが...時代やユーザーの意向に流された結果として、存在してしまう本来的でない、好ましくない状態を、はっきりと表現して良いのか、と言う事です。

これらの、これまで語られなかった、ユーザー共通の問題意識だったり、業界、世間共通の問題...しかも、絶対に解決出来ない問題な訳で、そのような問題をスレッドで論じはじめた時点で、僕の役割は終わった、と思い始めました。その思いは、TheBBSの終焉の噂と共にやって来たのです。まさに、狙ったと思える程の良いタイミングだったとも言えますが...結果的に、その終焉を待たず、自己閉鎖を決断しました。